手描友禅は着物(生地)を染めるための技術として江戸時代より受け継いできたものですが、その技術を革に活かして染めたバングルです。
細く二重に巻いたバングルは繊細で大人な印象を与えます。バックル側にも柄を描き、どちら側を前にしても柄が見えるようにデザインされています。
柄は2柄をご用意しました。桜と菊をモチーフに、ステンドグラスやアラベスクをイメージさせる唐草デザインは男女問わず着用できます。
カラーはブラック、エメラルド、ネイビーのバリエーションがあり、普段使いから華やかなシーンまで幅広く使えます。
友禅の工程を経て、革を染めあげる
手描革友禅バングルは、素材は革でありながら、染色作業は着物を染める工程と変わらない方法で染められています。
「革の裁断」→「下絵」→「糸目糊置き」→「色挿し」→「伏せ」→「地染め」→「水元」→「磨き・コーティング」→「組み立て」という流れになり、「下絵」から「水元」までが着物を染める工程と同じです。
柄の輪郭線に糸のように細く糊を置いた後、柄の中を筆や刷毛で彩色し、柄を糊で防染、地染めを行います。
友禅の工程を経て革を染める作業は珍しく、ひとつひとつの工程がつながることで、「手描き」でもなく、「プリント」でもない、「友禅」を感じさせる手描革友禅バングルが完成します。
緻密に計算された「イメージ」を表現する技術
京友禅では有職文様や四季の草花を染めたものが多く、製作工程は分業で、およそ20種の専門職人の技術によって1枚の着物が完成します。
「染工房正茂」さんでは職人の上仲正茂さんがほとんどの作業を一人で行われています。すべての工程を1人で行うことで、お客様の「想い」を具体的に表現されています。
大量生産の商品とは違い、柄の大きさ、色、位置が写真とは異なる場合があります。同じデザインでも微妙に違う世界にひとつの一点ものです。手作業ならではの味、雰囲気を楽しんでください。
サイズ | 幅約8mm × 長さ約420mm(伸ばした状態)3段階で長さを調節していただけます。
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重量 | 約5g
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素材 | 牛革、真鍮(金メッキ) |
- 全て手作業なので同じ配色でも濃度、ぼかし具合が異なります。経年変化で飴色をおびてきます。
- 天然素材を無駄なく使用するために、最初からある多少の傷等はそのまま使っております。
産地紹介
INTRODUCTION
京都/京都
長い歴史と様々な伝統を誇る地「京都」には、職人が丹精込めてつくりあげた素晴らしい工芸品がたくさんあります。
また京都が誇る伝統産業は、千年を超える歴史の中で、時代時代の作り手と使い手が刺激し合うことで一層磨き上げられ発展を続けてきました。
そうして生み出された多種多様な製品は、茶道、華道、香道、能・狂言をはじめとする伝統文化を支えるとともに、衣食住など市民生活のあらゆる場面に溶け込み、京都の豊かな生活文化を形成しています。
さらに現代においては、その精緻な技が先端産業などにも活かされ、京都はもちろん日本の文化、産業の発展に欠かせない役割を果たしてきました。
ブランド・企業紹介
INTRODUCTION
染工房正茂
手描友禅の技術を用いて、身につけた人が「たおやかな気持ち」になれるようなものづくりを心がけられています。
題材には草花を好んで描かれていますが、ひとに優しく寄り添い、心にゆとりを生み出す、そういう力が自然にはあるのだと感じて制作されています。
技術だけでなく草花への眼差しも受け継ぎ、日々制作に励みたいと考えられています。
職人:上仲 正茂
972年京都に生まれる。幼少の頃より絵を描くことが好きで、職人である父の影響もあり中学卒業の頃には自然と着物に絵を描く職人を目指すようになる。
1991年京都市立銅駝美術工芸高等学校日本画科を卒業し、重要無形文化財(人間国宝)「友禅」保持者の羽田登喜男氏に師事。
2004年13年間の修業を経て独立。2013年京もの認定工芸士「京友禅」に認定。2019年平成19年作の染額「飛天」が九頭竜大社に奉納される。